神話と縁起物
このページでは、各国の神話や縁起物について情報を発信していきます。
いずれは、辞書のように役立つ形にしていきたいと思います。
神話(しんわ)
四神獣(しじんじゅう)
あらまし
中国の神話では、天の四方の方角(東西南北)を司る4体の霊獣が存在すると言われています。その4体の霊獣は、玄武(げんぶ)・青龍(せいりゅう)・朱雀(すざく/すじゃく)・白虎(びゃっこ)と呼ばれています。
日本への伝来
四神獣は中国の古代に日本に伝わりました。平安時代の京都で栄えた平安京は四神相応の方位学によって選ばれた風水都市でした。東京の虎ノ門にある金刀比羅宮の鳥居には、美しい四神獣の彫刻が施されています。
このように日本でも深く根付いており開運祈願に良いと言われている四神ですが、 四神にはそれぞれ司る方位、季節、そしてその象徴する色などが あります。中国の五行の思想に合わせて四神の中央に麒麟'(きりん)または黄龍を配置して用いられることもあります。
四神と二十八宿
天球を、28のエリア(星宿)に不均等分割する天文学の考え方があり、28の星宿は4方位の7つずつのグループに分けられ、それぞれの方位に青龍・玄武・白虎・朱雀という各方位の四神獣の姿を当てはめて考えられています。
四神の司る方角・季節・五行
白虎(びゃっこ)
西の方角を守り、季節では 秋を表し、五行カラーは白、五行は金。
玄武(げんぶ)
北の方角を守り、季節では冬を表し、五行カラーは黒、五行は水。
青龍(せいりゅう)
東の方角を守り、季節では春を表し、五行カラーは緑(青)、五行は木。
朱雀(すざく)
南の方角を守り、季節では夏を表し、五行カラーは赤(朱)、五行は火。
麒麟(きりん)
中央を司り、季節では土用を表し、五行カラーは黄、五行は土。
黄龍(おうりゅう)
麒麟の代わりに。中央を司り、季節では土用を表し、五行カラーは黄、五行は土。
四神のご利益
- 白虎:金運・ギャンブル・家内安全・商売繁盛
- 玄武:長寿・健康
- 青龍:仕事・受験
- 朱雀:恋愛・結婚・末永い繁栄
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七福神(しちふくじん)
あらまし
七福神とは、幸福をもたらしてくださる七柱の神様のことです。ほとんどが古代インド神話から転じた神様で、その信仰は室町時代後期から始まりました。現代でも多くの神社仏閣でお祀りされ、人々に愛されています。
七福神は、仏教の経典『七難即滅七福即生』を由来とし、七福神を参拝することで、七つの災いが除かれて七つの幸福がもたらされるとされています。
七柱がお祀りされている社を順に参拝する『七福神めぐり』は、縁起が良いと言われ、お正月(関東では1月1日~1月7日まで、関西では1月1日~1月15日まで)の人気行事として有名です。
七福神の順番については、「願い事順に左から並べると良い」など諸説ありますが、一般的には、下記の並び順が多いようです。
- 恵比寿様⇒大黒天⇒毘沙門天⇒弁財天⇒福禄寿⇒寿老人⇒布袋尊
- 恵比寿様⇒大黒天⇒毘沙門天⇒弁財天⇒布袋尊⇒福禄寿⇒寿老人
- 恵比寿様⇒大黒天⇒弁財天⇒毘沙門天⇒布袋尊⇒福禄寿⇒寿老人
神様や仏様の詳細は、STUDY ROOMのこちらのページをご参照ください。
七福神のご利益
七福神の七柱について、どのような神様でどんな利益を授けてくださると信じられているかについて、ご紹介します。
恵比寿様(えびすさま)
恵比寿様は、『えべっすさん』『えびっすさん』の愛称で親しまれている日本由来の漁業の神様です。七福神の中では唯一日本由来の神様で、その生い立ちには下記の二説があります。
- 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の最初の子である蛭子の神(ひるこのかみ)
- 大国主命(おおくにぬしのみこと)の子である事代主命(ことしろぬしのみこと)
その容姿は、釣り竿を右手に持ち左側に鯛を抱え『えびす顔』と呼ばれる笑顔で描かれることが多いです。
恵比寿様には、主に下記のご利益があると信じられています。
- 大漁満足
- 商売繁盛
- 金運招福
- 学業成就
- 歌舞音曲
農業の神様である大黒様と一緒にお祀りされることが多く、二柱を一緒にお祀りする場合は、左側に恵比寿様、右側に大黒様を配置します。
恵比寿様がお祀りされている主な神社仏閣をご紹介します。
十日恵比須神社
福岡県にある出雲大社からの御分霊。大黒様と一緒に恵比寿様がお祀りされています。
所在地:福岡県福岡市博多区東公園7-1
西宮神社
兵庫県にある蛭子神の恵比寿様をお祀りする神社。境内『えびすの森』は、県指定の天然記念物。
所在地:兵庫県西宮市社家町1-17
京都ゑびす神社
「日本三大えびす神社」の一つ。創建800年以上の歴史があります。「商売繁盛の笹」の発祥地。
所在地:京都府京都市東山区大和大路通四条下ル小松町125
美保神社
島根県にある、全国3000以上ある恵比寿様の総本宮。恵比寿様にちなんだ小さな釣り竿にぶらさがった絵馬が人気です。
所在地:島根県松江市美保関町美保関608
名古曽蛭子神社
和歌山県にある、紀北地方の「十日えびす」発祥の神社。境内にある樹齢300年以上の神木『蛭子三郎松」が有名。
所在地:和歌山県橋本市高野口町名古曽829
大前恵比寿神社
1500年以上の歴史を持つ栃木県にある神社。境内には『日本一恵比寿様』で知られる恵比寿様の御像があります。
所在地:栃木県真岡市東郷943
大黒天
大黒様は、現世利益をもたらす神様として親しまれています。その前身は、ヒンドゥー教の破壊の神様シヴァ神の化身である戦闘の神様マハーカーラとされています。
インドから中国を経由して日本に伝来し仏教に取り入れられた大黒天は、仏法と仏教界を守護する天部の御法神となりました。そして、神道の神様である大国主命と習合して招福の神様、食を司る五穀豊穣の神様として信仰されるようになりました。
頭巾を被り、右手に小槌を持ち、左手に大きな袋をかつぎ、米俵の上に座すお姿でよく描かれます。
台所の神様でもある大黒様は、ネズミと縁があることから『子日』が縁日(ご利益が多く授けられると信じられている日)です。また、この日は縁結び、金運や商売繁盛に縁起の良い日とされています。
大黒様には、主に下記のご利益があると信じられています。
- 開運招福
- 五穀豊穣
- 商売繁盛
- 出世開運
- 勝負運
- 縁結び
- 寿福円満
大黒様がお祀りされている主な神社仏閣をご紹介します。
鷲子山上神社
境内に日本最大級のフクロウの像がある『ふくろうの神社』です。境内にある大黒社に、大黒様がお祀りされています。
所在地:栃木県那須郡那珂川町矢又1948
一之宮都農神社
神武天皇の願いを叶えたと伝えられる格式高い神社。心願成就にご利益があるパワースポットとして信仰されています。
所在地:宮崎県児湯郡都農町川北13294番地
浅草寺
1400年以上の歴史を持ち聖観世音菩薩様をご本尊とする観音霊場。本堂の西にある影向堂の外陣に大黒様がお祀りされています。
所在地:東京都台東区浅草2-3-1
中之嶽神社
妙義山頂上にある創建819年の歴史ある神社。高さ20メートルの大黒様の御像は、小槌の代わりに剣を持ち、「病や厄、悪霊を祓い福を招く」と伝えられています。
所在地:群馬県甘楽郡下仁田町大字上小坂1248
神田神社(神田明神)
『明神様』の愛称で親しまれている都心にある、創建730年の霊場。縁結びの神様として大黒様をお祀りされています。高さ6メートルの大黒様の石像があります。
所在地:東京都千代田区外神田2-16-2
敷津松之宮 大国主神社
1774年に敷津松之宮の摂社として創建された神社。日出大国神(大国主命こと大黒様)の木造の御像があります。神社前には、狛鼠が置かれています。
所在地:大阪府大阪市浪速区敷津西2-1
毘沙門天
七福神の中で唯一の武神。その前身は、インド神話の財宝の神様クベーラ神(別名:ヴァイシュラヴァナ)とされています。
日本に伝来し仏教に取り入れられて天部に属し、北の方角を守護する護法善神となりました。天部四天王としてお祀りされる時は、多聞天と呼ばれます。災いを除け福を招いてくださる神様として信仰されています。神道の神様との習合はありませんでした。
甲冑を身にまとい、片手に宝塔(仏舎利が納められた入れ物)を持ち、もう一方の手に宝棒を持つ勇ましいお姿で描かれます。宝棒で邪気を払って、宝塔で豊かさを授けてくださると言われています。
毘沙門天には、主に下記のご利益があると信じられています。
- 除災招福
- 勝運
- 金運
- 商売繁盛
- 財運上昇
- 健康長寿
さらに、毘沙門天を信仰し、神様に捧げる言葉(マントラ)「オン ベイシラ マンダヤ ソワカ」を参拝時に唱えると、下記の10種類の福を得られるとお経『毘沙門天王功徳経』に書かれています。
- 無尽の福(尽きることのない福)
- 衆人愛敬の福(皆から愛される福)
- 智慧の福(智慧により物事を正しく判断する福)
- 長命の福(長生きする福)
- 眷属衆太の福(周囲の信頼に恵まれる福)
- 勝運の福(勝負事に勝つ福)
- 田畠能成の福(田畑を豊作に導く福)
- 蚕養如意の福(家業が成功する福)
- 善識の福(良い教えを学ぶ福)
- 仏果大菩提の福(悟りを得られる福)
毘沙門天がお祀りされている主な神社仏閣をご紹介します。
善國寺
1595年に創建された日蓮宗の寺院。毘沙門天をご本尊としてお祀りし、新宿山ノ手七福神の一つとして知られています。
所在地:東京都新宿区神楽坂5-36
神峯山寺
1300年以上の歴史を持つ天台宗の寺院。日本で初めて毘沙門天を安置したとされています。紅葉の名所としても有名。
所在地:大阪府高槻市原3301-1
福王神社
鈴鹿山地にある聖徳太子崇敬の霊場。毘沙門天を福徳の神としてお祀りしています。天狗伝説があります。
所在地:三重県三重郡菰野町田口
鞍馬寺
770年に毘沙門天をお祀りし建てられた寺院。牛若丸や天狗伝説で知られています。国宝『毘沙門天三尊立像』等が置かれています。
所在地:京都府京都市左京区鞍馬本町1074
駒形神社
駒ヶ岳の地主神である駒形大神を御祭神としてお祀りする神社。『箱根七福神めぐり』の一社で、毘沙門天もお祀りしています。
所在地:神奈川県足柄下郡箱根町箱根290
妙福寺
阿弥陀如来様をご本尊としてお祀りしている浄土宗西山深草派の寺院。聖徳太子作の日本三体毘沙門の一体が安置されています。
所在地:愛知県碧南市志貴町2-61
弁財天
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福禄寿
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寿老人
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布袋尊
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縁起物(えんぎもの)
蛙(かえる)
人気のひみつ
『蛙(かえる)』は、日本語の「帰る」「返る」と同じで「かえる」と発音することから、「福が返る」「無事に家に帰る」という願いが込められた縁起物として人気です。古来、日本では、蛙は猿田彦大神の神使(神様のお使い)とされていました。また、ヨーロッパでも幸運のアイテムとして知られています。
三本足の蛙は、特に財運を高めてくれると言われています。
飾り方・身につけ方のポイント
玄関
お金や幸運を運んでくれるように、蛙の置物は顔を室内に向けて玄関などの入口に飾ると良いようです。また、お出掛けの際には、蛙の顔を玄関の方に向けることで、家の中に集められた良い気をお外に持って行かれなくすると言われています。一日の終わりには、蛙の頭をナデナデして活躍を労ってあげたいですね。
リビング
リビングに蛙のアイテムを飾れば、コミュニケーションを活発にして対人運や家庭運に良い気をもたらすとされています。置物以外にも、ポスターやシールも◎
トイレ
蛙のアイテムは、良い気を集めるアイテムとされていることから、浄化を必要な場所には置かない方が良いと言われています。
財布
「無事家に帰れるように」との願いを込めて、財布に蛙アイテムを入れてお守りとして持ち歩く方も多いようです。
スマートフォンカバー・キーホルダー
「お金がかえる」「幸せかえる」「若がえる」の願いを込めて、スマートフォンカバーの絵柄を蛙にしたり、蛙のキーホルダーをバッグやスマートフォンに付けたりするのも◎
蛙(かえる)のおすすめアイテム
梟(ふくろう)
人気のひみつ
魔法のお話などで人気の『梟(ふくろう)』は、世界の神話でも多く登場する幸運の鳥として知られています。日本では、『梟(ふくろう)』は「不苦労:苦労知らず」「福来郎:福が来る」「福路:幸せな人生の路」「福老:幸せに年を取る」に通じることから、幸せのシンボルとされています。
夜目がきく特性から、『梟(ふくろう)』は「世間に明るい」という意味を持ち、知恵の象徴とされています。また、首をくるくる回す動作から、『梟(ふくろう)』は「首がよく回る⇒商売繁盛に良い」と言われ、金運アップのお守りとしても人気です。